特別な予防方法のない乳がん、
あなたは安全でしょうか？

延世大学江南セブランスがん病院乳がんセンター長チョン・ジュン教授

最近ある歌手が乳がん4ステージの病状生活の末に亡くなり、世間は大きな悲しみに包まれました。
胃がん、大腸がん、肝臓がん、乳がん、子宮頸がんは主要５大がんと言われています。
その中でも乳がんは2010年以降唯一に持続的な増加傾向を見せているがんです。
韓国の健康保険審査評価院は2016年17万人の乳がん患者が病院を訪れたと発表しました。

「胸がチクチクしたら乳がんですか？」

多くの女性が胸の痛みを乳がんと疑います。しかし、乳がん患者の5％だけが痛みを症状があるため、あまり大きな関係はありません。乳がんの主な自覚症状は、しこり、分泌物、乳頭の形の変化などがあります。ただし、非周期的な乳房の痛みと35歳以上であり、家系内に乳がんの履歴がある人は病院に訪れた方がいいです。

それでも疑わしい場合は下記の乳がんのセルフチェックリストを確認してみてください。

乳がんセルフチェック用リスト

片方の乳房が普段より大きくなった。
片方の乳房が普段より垂れている。
乳房の表面にくぼみがある。
普段と違って乳頭が陥没している。
乳頭の色や肌の状態が変わった。
普段と違って腕の上の部分が腫れている。
乳頭から分泌物が出ている。
異常なかたまりがある。
脇の下のリンパ節が腫れている。

「乳がんの罹患率は高いですか？
原因は何ですか？」

統計学的には人口の10万人当たり72.1人が生涯の中に乳がんになると発表されました。現在もだんだん増加しつつあり、韓国では甲状腺がんに次いで女性がンの罹患率2位です。それにもかかわらず乳がんの原因は未だ確実に究明されていません。学会では女性ホルモン、年齢、出産歴、飲酒習慣、家族歴などを危険因子として挙げています。

「乳がんはどう治療しますか？
完治できますか？」

以前は乳房全体を切除する乳房切除術(全摘術)が主に行われましたが、最近は医学の発展により早期乳がんの場合、乳房の形を維持したままがんを切除する乳房温存療法が採用されています。しかし、がんの範囲が広かったり、色んな所に散在している場合は乳房を全部切除しなければなりません。手術の後は補助的に抗がん化学療法、放射線治療、抗ホルモン療法、標的治療などを行い、再発を防ぎます。乳がん2ステージ以内の患者の5年生存率は91.8％を超えます。しかし4ステージ、つまり末期になると他の臓器へ転移し5年生存率は37％と確実に落ちます。早く発見するほど根治の可能性が高まるということです。

「豊胸手術をするとさらに危険だそうですが、本当ですか？」

乳房再建術や豊胸術を受けた人は持続的に関心を持って見極める必要があります。バッグ挿入により早期の病変を見逃しやすいからです。バッグを挿入したら3年後から周期的にMRI検査を行った方がいいです。

「私は胸が大きい方ですが、
そうだともっと危険ですか？」

乳房のサイズと乳がんは関係ありません。乳房が特に発達している女性が乳がんとなるのは肥満と大きな関連性があるからです。ですので、がんの予防のために縮小術を受けるのは適切ではなく、生活の中で持続的な運動と健康な食事を通じて適正体重を保つことが最適な方法です。また、乳がんを経験した患者は適量の炭水化物とタンパク質を取ることがとても重要です。炭水化物の不足とタンパク質の過剰は再発のリスクを高めるからです。ホルモン療法を行う場合、骨の健康のためにカルシウムを摂取することも大事です。

「乳がんを予防するためには？」

冒頭に説明した通り、乳がんは明確な原因が明かされていません。それで乳房の異常を早期に発見することが最も良い予防方法です。韓国乳がん学校では乳がん早期発見のために30歳以上の女性に毎月セルフチェックすることを推奨しています。35歳以降は2年置きに臨床検診を40歳以降は1～2年置きに臨床検診と乳房撮影を行うことをおすすめします。家族歴などがあるハイリスク群の人は必ず医師と相談してください。