顔に点々とちらばるくすみ。明るく透明なお肌を目指すなら、くすみの種類に合わせたレーザー治療を受ける必要があります。代表的な女性の色素病変であるシミとそばかすを緩和させる方法をご紹介します。

レーザートーニング：深い真皮層のシミに効果的！

シミは顔の両側(特に目の下の頬骨付近に多い)に雲のように帯状に浮かび上がってくる色素のことをいいます。主に30～40代によく症状が現れ、紫外線に当たるとシミが濃くなりやすいです。レーザートーニングは弱いエネルギーを持つ1064mm波長のQ-Switched Nd:YAGレーザーを利用して、深い真皮層で生成されるメラニン色素を取り除き、まだらな肌のトーンを均一に明るく改善してくれます。シミだけではなく太田母斑、タトゥー除去などの色素治療にもQ-Switched Nd:YAGレーザーを利用します。

レーザートーニングはメラニン色素を破壊すると同時にコラーゲンを生成するように線維芽細胞を刺激するため、お肌の弾力アップや、毛穴・小じわの改善効果も期待できます。主に肌の真皮などの深い層に作用し、周囲の組織を傷つけないため治療後にかさぶたができることはなく、たまに軽い赤みが出ることがありますが一時的な現象です。

シミの改善をご希望の場合は、1～2週間隔で10回以上レーザートーニングの施術を受けることをおすすめします。

IPL：肌表面のシミとそばかすに効果的！

そばかすは小さなゴマをたくさん撒いたかのように広がる形で現れる、0.5cm以下の小さな茶色い楕円形の斑点です。顔にしか現れないシミとは違って腕、手の甲、胸元など紫外線に当たる部分にならできる可能性がある色素病変です。一般のレーザーは波長の光が単一ですが、IPL(Intense Pulsed Light)は様々な病変の治療に効果的な複数の波長を強く放出させ、色素病変を改善させます。そばかすなど肌の表皮の近くにある色素部位にレーザーを当てると、かさぶたができ、色素と一緒に自然に剥がれる方法で治療が行われます。IPLレーザー治療はそばかすだけでなく肌の表面近くにあるシミ、ほくろ、斑点にも効果的で赤ら顔、ニキビ跡、小じわ、肌トーンの改善にも効果的です。ただし、シミの場合は稀にIPL後に濃く押し出される場合があるため、経験豊富な専門医の施術を受けてください。

色素治療でできた肌のかさぶたが自然に剥がれ、再生される周期に合わせて3～4週間隔で3～5回ほど施術を受けられることを推奨します。

レーザートーニング&IPLレーザーの治療後の注意事項

医療従事者が推奨する回数に合わせて継続的にレーザートーニングやIPL施術を受け、色素治療の効果にはご満足いただけましたか？ レーザー治療後に日常生活でのケアを疎かにすると、再びシミやそばかすが誘発・悪化する可能性があります。治療後のケアで最も重要なことは、紫外線をけっして浴びないようにすることです。外出する時は日焼け止めクリームを塗り、帽子や日傘、サングラスなど日光を遮ることができる道具をご利用ください。日焼け止めは通常3～4時間に一度塗り直しますが、野外活動をする際には2時間に一度塗り直す必要があります。日焼け止めは紫外線防御指数(SPF 30程度が適切)を確認し、使用するのがおすすめです。

施術後に肌の再生を助けるため肌バリア成分が含まれている保湿剤や再生クリームを使用し、洗顔時には低刺激な洗顔料をお選びください。また、状態に合わせて美白軟膏の処方を受けて使用するのも効果の維持と再発予防に効果的です。